ベクトルと物理(1)
高校数学でベクトルを学ぶ際、
ベクトルって概念は何に使うのだろうと考えた人もいるのではないだろうか。
私は良く分からないなあーと高校の時思っていた。
ベクトルはどんなことに使われるだろうか。
様々あるかも知れないが、私がすぐ思いつくのは物理学の分野である。
簡単な例をあげて、物理学でベクトルが使われる様子を見たいと思うが、
その前にベクトルの基本を確認しよう。
・ベクトルの定義
ベクトルは向きと大きさを持ち、向きと大きさが等しいものは
すべて同一のベクトルである。
(ベクトルの表記の仕方は様々あるが、
ここでは太文字で表すこととする。例: r )
ここで、図.1のような平面上のベクトルを考える。
このように平面上の直行座標で考えると、
r = (r1, r2) ・・・・・(1)
と表すことができる。ここで、r1, r2は実数。
図.1 平面上のベクトル
・ベクトルと実数積
実数aに対して、
ar = a(r1, r2) = (a・r1, a・r2) ・・・・・(2)
・逆ベクトル
逆ベクトルは向きが逆で大きさが等しいベクトルである。
rの逆ベクトル = - r = -(r1, r2) = (-r1, -r2) ・・・・・(3)
・ベクトルの加法
ベクトルrとベクトルsの和は、
r + s = (r1, r2) + (s1, s2) = (r1 + s1, r2 + s2) ・・・・・(4)
と表される。
・ベクトルの減法
ベクトルrとベクトルsの差は、
r - s = r + (- s) ・・・・・(5)
で表される。
・ベクトルの内積
ベクトルrとベクトルsの内積は、
r・s = r1・s1 + r2・s2 = | r || s |cosθ ・・・・・(6)
ここでθはrとsのなす角である。
ここで| r |はrの大きさである。
(2)へ続く。
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